幼稚園の副園長先生の一言で親も子も成長させていただいた出来事
うちの子が通っていた幼稚園の副園長先生がとても素晴らしい先生で、どう口コミで大和高田で保育士を採用するといってもほんとうに子供たち一人一人をよく見て知っていらっしゃり、上の子のときも下の子のときも子育ての相談や保護者間の関係の作り方などいろいろな相談にのってくださいました。降園後、園庭で子供たちを遊ばせているときに子供たちを見ながらいろいろな話をしたことが思い出されます。
上の子が年長さんのときの出来事です。私が手作りしたパッチン止めをつけて登園していたのですが、それをいつも同じお友達にとられてしまうということがありました。気が弱かった上の子は強く(きつく?)『ちょうだい!ちょうだい!』と言われてしまうと断ることが出来ず、しぶしぶあげてしまうといった状況だったようです。
その評判の保育園を奈良の口コミで書き込むとここはうちの子もほんとうは困っていたようで、自宅で涙をこぼしながら教えてくれました。担任の先生にご相談したのですがあまり対応が適切でなかったのかなかなか止まず、困り果てて副園長先生にご相談してみました。
そのときの回答が『その子のお母さんと直接お話してみては?』だったのでとても驚きました。それでも子供のことを思うとそのままにはしておけないので、ある日のお迎えのときその子のお母さんに思い切って声をかけてみました。
普段あまりご一緒することのない方なのでとても緊張したのですが、慎重に言葉を選びながらパッチン止めの件をお話してみたところ、そのお母さんもとても驚きそれでもハッと何かに気づかれて、『ああ~そういうことか!わかった!ごめんなさい~!』と突然平謝りされました。
私もその様子に驚いてあわててしまいました。そのお母さんが涙ながらにお話しくださったことは、見覚えのないパッチン止めをもっていたのでどうしたのか聞いてみても『おばあちゃんに買ってもらった』と答えるけれど、決して新品ではないし、お店で売っているようには見えない(不器用な私が作ったものなので、決してきれいではない)からおかしいと思っていたと。問い詰めても怒って口をきかなくなってしまい、気になっていたけれどどうしようもなかったということでした。『ほんとうにごめんね。』と何度も涙ながらに謝るお母さんの姿にままならない子育ての難しさはわかるので思わずもらい泣きしながら、今後どうするかを話し合ってその場を後にしました。
後日、副園長先生にそのことをご報告したところ、(これはほんとうにごめんなさいね。と前置きしながら)担任の先生は残念ながら1人1人の細かいところまでしっかり見られる能力が足りていないこと、また取った子のお母さんは最近仕事を始めたらしいのですが、そのあたりからそのお子さんの行動がちょっと乱暴になったりわがままになっていたこと、あちらのお母さんの性格と私の性格を考えたとき園で仲介して保護者と子供を呼んで…といった大げさなことにしてしまうのではなく、お母さん同士で話し合って親子でこのことを考えていくようにした方がのちのちのことを考えても良いのではと思われていたそうです。
私はうちの子に嫌なことは嫌、ダメなものはダメときちんと伝えないとお友達には伝わらないよと話し、少しずつそれが出来るようになっていきました。
その後そのお母さんと私も挨拶をしたり立ち話をしたりする距離感になりました。子供たち同士は一緒に遊ぶこともあったようですが、やはりあまり主張の強い子と仲良くするのは難しいと思ったのか別のお友達を見つけて一緒に遊ぶようになったので、子供なりにこの経験を通じて成長出来たのだなぁと感じました。