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チックの息子を救ってくれた幼稚園の先生

息子が年長さんだった頃の話です。息子は年長になるタイミングで他県から引っ越しをしました。それまで仲の良かった友達や大好きだった幼稚園、先生方との別れはまだ幼い息子にとって非常に辛いものでした。新しい幼稚園に通い始めた息子はやがて毎朝腹痛を訴えるようになったのです。トイレへ行っても治らずしばらく休憩して毎日遅刻して通園する日々。病院で精密検査をしましたが異常は見つかりませんでした。悩んだ私は園長先生に相談。すると町のスクールカウンセラーさんを園に呼んでくれることになったのです。相談の席には園長先生と担任の先生も同席してくれました。そこで息子の様子を伝えると、スクールカウンセラーさんからチックの疑いを指摘されたのです。過度のストレスによるチック性の腹痛ではないかということでした。そして今後は腹痛が起こっても必要以上に心配な素振りをせず息子に不安やストレスを感じさせない環境つくりが求められました。私は園長先生と担任の先生と相談し、腹痛が起きてもできるだけお休みせずに通わせることを約束しました。先生方からは、息子の良い部分に注目して好きなことを伸ばしたり、自分に自信が持てるきっかけ作りをするつもりだと言われました。その日以降、私はどれだけ遅刻しても毎日息子を幼稚園に連れて行きました。そして園長先生は息子が絵が好きなことに注目して、毎日園ですれ違うと息子の絵を褒めてくれるようになりました。担任の先生は、息子が絵を書くとクラスのみんなに見せてくれました。こうして少しずつ絵を書くことに自信を持った息子は、幼稚園へ行くことが楽しみになりました。「今日も先生に僕の絵を見せたい」と言って家で書いた絵を何枚も先生にプレゼントしました。そんなある日、全国こども絵画コンクールに応募した息子の絵が何と入選したのです。息子はとても喜んで、大得意な顔で症状を園長先生と担任の先生に見せました。2人共とても喜んでくれて、「これでもう大丈夫ね。」と私にコソッと言ってくれました。絵に自信を持った息子は小学生になってから絵画教室へ通うようになりました。将来の夢は画家です。息子の良さを引き出してくれ、自信を持つきっかけを与えてくれた2人の先生には本当に感謝しています。